2012　選抜大会
　鳥　羽　高　校

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第５日　第２試合　　鳥羽０－２聖光学院

鳥　　羽０００ ０００ ０００＝０ 聖光学院０００ ００１ １０Ｘ＝２

鳥羽は、敗れはしましたが、大健闘だったのではないかと思います。 　この試合、私はバックネット裏の前の方で観戦していましたが、横浜の小倉部長も一緒でした。 横浜は、鳥羽対聖光学院の前の試合で高知を４対０で破り、２回戦は、鳥羽・聖光学院の勝者と 当たるため偵察に来ておられました。 　試合開始当初、小倉部長は、はっきりいえば、聖光学院の選手しか観ておられませんでした。 メモするのも、聖光学院の選手のことばかりです。ですが、初回の１死満塁のピンチを五味君が、 アウトコースにスライダーを集め、フォークを落とすという持ち前の粘りで切り抜け、３回も２死１，２塁 のピンチをしのぐと、小倉部長は、「この鳥羽のピッチャーもいいなあ」とおっしゃるようになりました。 　その後も、落ち着きながらも強気で、聖光打線を抑える五味君のピッチングに、「どっちのピッチャーが 出てきても、ウチは打てないぞ」、「１回戦で対戦するにはもったいないピッチャー同士だなあ」と評価は うなぎ昇りでした。キャッチャー北川君の好リードと、絶対に後ろへ逸らさないキャッチングのうまさもあって、 五味君は得意のスライダーとフォークを交えながら、十分に持ち味を発揮したと思います。 　一方、打線は、好調の枝君を１番、五味君を４番に据えるという新布陣で臨んだのですが、聖光学院の 岡野君の前になす術なしという状態でしたね。なにしろ昨秋の公式戦で防御率が０．１５という好投手です。 投球のほとんどがコーナー低めに決まる上に、微妙に動かしてくるので、数字通り、安定感は抜群でした。 　ポイントは、１点先制された直後の７回、先頭の４番五味君がショートゴロエラーで出塁した場面でしょう。 昨秋の東北大会で、岡野投手の失点は全て内野の失策絡みでしたので、「来たぁー」という場面でしたが、 ５番花田君がショートゴロ併殺打に倒れてしまいました。 　ネット裏には「バントやろ」という声もありましたが、花田君の長打力と勝負強さで勝ち残ってきたチームですし、 前の打席でレフトへいい当たりを打っていましたので、私は強攻もありだなと思っていました。 　だた、花田君の絞り球ですよね。初球、外角の１３０キロ直球に手を出しましたが、外角を打つバットの出し方 ではなかったですね。２球目、外角低めのスライダーがボール。３球目、外の高めのスライダーに手を出して ショートゴロ。ここはもう、誰が考えても外角中心のピッチングになると思うのですが、残念ながら、花田君の バッティングはその外角に絞った打ち方ではなかったですね。それが惜しかったです。 　 　また、鳥羽の６、７回の失点は、ともにランナー２塁でセンター前タイムリーヒットでした。この場面で、 横浜の小倉部長は、「（鳥羽の）ショートの子が三遊間に寄りすぎなんだよな」と指摘されていました。 実際、ショートの荒居君は、投手がセットに入ると二塁ベースから離れ、投球動作に入ると、さらにサード 寄りに動いていました。 「この場面で、内野の間を抜ける当たりは、１塁線、３塁線と一ニ塁間、二遊間、三遊間の５通りあるでしょ。 １、３塁線を抜けると１点は確実に取られるから、基本では二遊間を絞って、一二塁、三遊間はレフトとライトが 対応するんだよ」 　特に６回は打者が７番だったので、レフトを浅くしてもショートがもっと２塁寄りにいれば、センターへ抜けた打球を 止めることはできたかもしれません。このあたり、今後の参考にして頂ければと思います。 　また、小倉部長は、聖光学院の岡野投手について、「うちも１安打か、２安打だよ」とおっしゃっていましたが、 「甲子園出場請負人」、「全国制覇請負人」と呼ばれる小倉部長、聖光学院相手にどんな戦い方をされるのか、 注目したいですね。 　京都の場合、もうセンバツは終わりです。４月１５日には、春季京都大会が開幕します。全７８校、夏の甲子園での リベンジを誓い、夏を見据えて目の前の課題にしっかり取り組んでほしいと思います。頑張りましょう。

　鳥羽　登録メンバー

守備	名　　前	年	選抜	中学野球
投	五味拓真	３	①	京都ライオンズ（ボーイズ）	不動のエース
投	山口瑞喜	３	⑩	精華町精華中	聖光学院相手なら、山口君も面白い
捕	北川瑠輝也	２	②	京都ライオンズ・ボーイズ	キャッチングが素晴らしい
一	枝　勇樹	３	③	四条中	頼れるキャプテン
二	神崎友輝	２	④	深草中	小技の利く比叡おろし
三	松宮亮貴	３	⑤	京都北シニア	経験豊富なチームの要
遊	荒居宏治	２	⑥	大宅中	闘魂あふれるスライディング
左	松澤一樹	２	⑦	綾部パワーズ（ボーイズ）	忘れた頃に貴重なヒット
中	花田圭亮	２	⑧	向島中	勝負強い打撃と広い守備範囲
右	伊坂朋寛	３	⑨	奈良サンマリーンズ	地味に存在感を発揮
	遠藤涼太	２	⑪	西京極中
	桑室雄太	２	⑫
	影井大介	３	⑬
	小仲範敬	３	⑭	深草中
	野中智彰	３	⑮
	宮西一輝	２	⑯	桂中
	内田旬哉	２	⑰	オール枚方
	大岡将造	３	⑱	神川中

　聖光学院メンバー（昨秋のスタメン）

打順	守備	名　　前	年	中学野球		選抜
１	中	斎藤湧貴	３	埼玉・白岡シニア	１７０　７４ 右右	⑧	昨夏は２、６番。打の中心。 長打力あり、選抜では３番かも。
２	遊	平野雄馬	３	いわき市小名浜第一中	１６４　６３ 右左	⑥	俊足、小技系。セフティあり。 斎藤出て送りバントが攻撃パターン。
３	左	川合祥太朗	３	只見町只見中	１７７　７６ 右右	⑰	昨夏は６、９番。秋は打撃不調も、 斎藤と共に打の中心。勝負強い。。
４	一	園部　聡	２	いわき市勿来第一中	１８２　８３ 右右	③	秋から４番。長打力あり。
	一	野本恭平	３	大阪・富田林シニア	１７５　７６ 右右	⑫	園部の守備不安で、守備固め
５	右	関根　涼	３	神奈川・相模原ボーイズ	１６８　６５ 右左	⑦	安西と併用。左打席からの流し打ち。 長打力はないが勝負強く、代打もあり。俊足。
準決まで スタメン		安西　聡	３	東京・江東ライオンズ 　（ポニー）	１７８　７０ 右右	⑨	三振少なく、四死球多い。盗塁も多く、 しぶといタイプ。５０ｍ６秒１、チーム１の俊足
６	捕	長井　涼	３	兵庫・宝塚ボーイズ）	１７０　７１ 右右	②	強肩で盗塁阻止率も高い。 打撃でも長打あって意外性のバッター。
７	二	三ノ輪将人	３	福島市福島第二中	１６５　６４ 右左	④	秋の県大会で頭角現し、東北大会でレギュラー 定着。塁に出して、上位に回すとやっかい。
	二	黒䑓脩人 （くろだい）	３	兵庫・宝塚ボーイズ	１６９　６９ 右左	⑭	守りに不安ありの三ノ輪の控え。
８	三	京田世紀	３	兵庫・宝塚ボーイズ	１７３　７２ 右右	⑤	声の大きいムードメーカー。三ノ輪が出塁すると 送って上位につなぐ。
９	投	岡野祐一郎	３	宮城・石巻中央シニア	１７８　７７ 右右	①	球速は１３０前半も制球が抜群。キレのよりスト レートとスライダーをコーナーに決める。
２番手投手		和田悠佑	３	福岡市長丘中	１７５　６５ 右右	－	昨夏ベンチ入りも、選抜はベンチ外。

試合展望
　　聖光のエース岡野君は、球速こそないものの、ストレートとスライダーのキレと制球が抜群。
　コーナーの低めに決まります。秋の防御率も０・１５という安定感を誇ります。
　　鳥羽としても、そう点は取れないでしょうから、まず、接戦に持ち込みたいですね。聖光打線の
印象について、東北大会を見た人は「それほど迫力がない」といいます。でも、斎藤君、川合君の
２人は勝負強いので、この２人の前にランナーを出さないことです。また、俊足の選手が多く、機動力を
使ってきますので、五味－北川のバッテリーでどれだけ粘れるかでしょうね。秋のように、ランナーを
背負ってもうまい配球で粘ってほしいです。

　一方、聖光の東北大会での失点は、すべてエラー絡みです。バックにミスが出ると、岡野君はちょっと
踏ん張りきれない面があるようですね。そういう面では、ランナーが出れば、積極的に足を使ってランナー
を動かし、聖光内野陣のミスを誘いたいですね。そして、相手のミスにつけこんで得点を重ねてほしいです。
　つまり、鳥羽は、昨秋の京都大会や近畿大会の戦い方をすれば、勝機が見いだせるということです。
甲子園という大舞台ですが、自分たちの野球をのびのびとしてほしいと思います。
　
　

東北大会	決　勝	１－３	光星学院 （青森１位）	１回斎藤が金沢から左越先頭打者本塁打。 ４回（光星）１死後４番北條中前安、大杉三ゴロ失、武田ニゴロ進塁打。城間死球。 　　　　木村中越２点２塁打。 ５回（光星）１番天久ニゴロ失、村瀬バント、田村ニゴロ進塁打、北条レフト前タイムリー。 岡野＝８安２球６Ｋ３失点も、自責点０．、
	準決勝	６－２	青森山田 （青森３位）	１回斎藤右前、平野のバントが内安、長井バント、園部三ゴロ１点。安西右前 　　　タイムリー。川合中前タイムリーで３点先制。 ５回斎藤が中前、平野バント、長井左前タイムリー。 ６回（山田）１死後、２番左前、３番三ゴロ失、４番右前タイムリー、５番右犠飛。 ８回５番安西四球、川合バント、三ノ輪四球、京田中前タイムリー。 ９回２死後、１走安西２盗。京田中前タイムリー。 岡野＝６安１球３Ｋ２失点も、自責点は０．
	準々決勝	６－０	東海大山形 （山形２位）	３回三ノ輪サード内野安打でバント、二直で２死２塁から、斎藤中前タイムリー、 平野右前安、長井死球で満塁。４番園部中前２点タイムリー。安西左前タイムリーで 一挙に４点。 ７回９番岡野左前、斎藤右飛１死、平野右前、長い右中間２点３塁打で２点。 岡野＝６安１球１０Ｋ完封。、
	２回戦	５－０	一関学院 （岩手２位）	３回８番三ノ輪の３塁前バントヒットに、岡野が投前バント、１番斎藤のレフト線２塁打 で先制。川合のレフトへの２塁打で２点目。７回下位が１死満塁のチャンスを作り 相手捕手のミスと斎藤の四球、平野のタイムリー、暴投で一挙３点。 岡野＝７安２球６Ｋ完封。
県大会	決　勝	３－０	学法福島
	準決勝	９－０  （７回）	福島商
	準々決勝	２－１	光　泉
	２回戦	11－２ （７回）	福島東
	１回戦	10－０ （５回）	会　津

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